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大声援は大影響!?/ボクシング感想(サウル・"カネロ"・アルバレスVSビリー・ジョー・ソーンダース)

 

 

 

この試合の予想記事↓

 

 

 

 

サウル・"カネロ"・アルバレス VS ビリー・ジョー・ソーンダース

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(引用元:Canelo Alvarez punches Billy Joe Saunders during their fight for... ニュース写真 - Getty Images

 

 

○結果

・「カネロTKO勝利」8R終了(ソーンダースの右目負傷)

・インディー採点(8Rまで)

 

(参考ページ↓)

・結果について

https://boxrec.com/en/event/829075/2646122

 

・公式採点について

Canelo Alvarez vs. Billy Joe Saunders: Official Scorecards - Boxing News

 

・パンチデータについて

(試合を見た通り、カネロのパワーパンチの半分以上はボディです。ただ、5-7Rはソーンダースの方がトータルパンチはヒットしています。)

 

 

私の予想では、7%だった「カネロKO勝利」、が現実となりました!笑

試合展開はポイントとしてた、

①ソーンダースがジャブをヒットさせながら距離を取れるか、②カネロのボディは前半からヒットするか、

の両方が実現したのですが、そのまま判定まで行く確率が高いという予想は外れ、TKOでカネロ選手が勝利してしまいました。

しかも、負傷させての決着。まあ、完全に予想外だったというやつですね笑

しかし、決着するまでは、面白い試合展開でしたので、振り返りたいと思います。

 

試合を簡単に振り返り

会場奥まで埋まるほどの光景で7万人の観客が見守る中、始まった両選手の入場シーン。カネロ選手への声援が圧倒的に多いです。

カネロ選手の方が表情はかなり良い印象を受けました。

ゴング前向かい合った際、身長差はそこまで感じませんでした。

 

・1R

プレッシャーをかけボディを狙うカネロ選手に対して、ジャブで適度な距離をとって対応するソーンダース選手。

スピードは同じぐらい(一瞬のスピードは少しカネロ)で、パンチ力は圧倒的にカネロ選手。

そして、パンチが当たっても当たらなくても、カネロ選手が少しでも動けば大歓声が巻き起こりました。

両選手とも作戦通りの実行ができ、良い立ち上がりに見えました。

 

・2-4R

2R以降は1Rの構図のまま、試合がもう少しアグレッシブになっていきました。

組み合った瞬間の体力が同じぐらいであることもここら辺のラウンドでわかりました。

カネロ選手はソーンダース選手が少しでも出てきたりロープに追い詰められたりした瞬間があれば、見逃さずボディ中心のコンビネーションをフルマックスで打ちまくります。

少しでもソーンダース選手がバランスを崩せば、割れんばかりの歓声が起こるため、さらにカネロ選手をプラスに印象付けました。

ソーンダース選手もジャブを中心に自分のペースで試合を展開し、カネロ選手にペースを握らせませんでした。

 

・5-7R

5R、ソーンダース選手がいいパンチをヒットさせ始めました。

攻守ともにペースを握りつつあり、カネロ選手の空振りもこの辺りから目立ち始めました。

一方で、プレッシャーやボディへのダメージからかクリンチもやや多くなり始め、ソーンダース選手に疲れも見えました。

見たところクリーンヒットの数はソーンダース選手の方が上回っている印象で、カネロ選手はプレッシャーの割にはパンチがヒットせず、このままではフラストレーションを感じたまま終盤を迎えるかもしれないと感じました。

疲労感は両選手に表れており、カネロ選手はパンチの空振りから、ソーンダース選手はボディへのダメージとプレッシャーから、きているようでした。

(ちなみに、コンピュボックスの数字より実際パンチのヒット数はやはりソーンダース選手でした。ところが、公式ジャッジの大半はカネロを支持。。。)

 

・8R

「んー、これは判定がインディーの予想通り割れるような展開になりつつあるな」と感じていたところ、たった1発のパンチが試合を決定します。

カネロ選手の強烈な右アッパーのカウンターがソーンダース選手の右目を捉えたのです!

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(引用元:Canelo Alvarez punches Billy Joe Saunders during their fight for... ニュース写真 - Getty Images

まさに上の写真のシーンです。

当たった時の音もすごかったです、、!

これ以降、完全にカネロ選手に流れが傾き、防戦に必死なままソーンダース選手はこのラウンドを終えました。

インターバル中、ソーンダース選手の右目が塞がっている様子が映し出されました。

結果的に上のパンチが、ソーンダース選手の右目周辺の骨を潰したようで、試合はこれでストップ。(眼下底骨折だけでなくその周辺の骨も骨折しているらしい、、?)

 

おそらく判定までもつれた場合は、接戦だっただろうこの試合。

それを、カネロ選手がパワーでねじ伏せて、完全決着を決めた王座統一戦となりました。

 

面白かったポイント

カネロ選手の大歓声が、採点する上で影響すると改めて感じたことです。

実はこの試合を初めて見た時、音声なしのスマホで視聴していたのですが、その時と、後で音声ありで見返した時では、ポイントの印象が若干異なりました。

特に1,3,4,6,7Rあたりの微妙なラウンドはゴング後採点するとき、「攻めていた気がするのは歓声があったほうかな」という感覚になると思うので、この影響は最終的に大きいと思います。

 

あとは、試合後の両選手への歓声の明暗がやばいぐらいはっきりしていたことです。

ソーンダース選手がピックアップされれば大ブーイングが起こり、カネロ選手の時は大歓声。

試合前ならわかりますが、勝った試合後ぐらいニュートラルにできないもんかと思ってしまいました。目が折れちゃったわけですし。

さすがアメリカ(&カネロの国メキシコ)のファン、はっきりしてます笑。

 

残念なポイント

残念というか、よくわからないなーと思ったことですが、公式採点でも、ポイントをつける上ではパンチのヒット数が必ずしも影響大ではないことです。

今回ならば、6−7Rがそうです。

以下の通り、パンチのヒット数と、ラウンドのポイントが1箇所を除き逆転しています。(パワーパンチを有効にとっている、ボディも有効にとる、ジャブを有効にとる、など有効なパンチの種類論は複雑なので今回は考慮してません。)

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(引用元:Canelo Alvarez-Billy Joe Saunders: CompuBox Punch Stats - Boxing News

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(引用元:上記、DAZNツイートより)

 

確かに、ソーンダース選手がカネロ選手から逃げているようにも感じたラウンドでしたが、どちらにダメージを与えたかという点が大事なはずなので、パンチのパンチの有効打は重要視した方が良いと考えます。

こういうの見ると、観客って勝敗に影響することがわかるんですよね。実際、私もそれを上の面白かったポイントで書いた通り、実感しましたし。

たぶん不可能ですが、観客なしだった時、どういう採点になったか気になりましたとさ。

 

カネロについて

さて、以前無双状態をキープすることができているカネロ選手。

目指すは主戦場と決めたSミドル級の残り一つのベルト、IBF王者を獲得し4団体統一するのみとなったでしょう。

そのIBF王者プラント選手ですが、たぶんまだ試合を承諾しないと思います。実現はおそらく1年後以降でしょう。なんたって、超慎重なアルヘイモンのPBC傘下ですから。

プラント選手自身も「実力的にまだまだ対戦するには早い」と以前語っています。

となると、次の対戦相手探しにまた苦戦することになりそうです。

挑発しているアンドラーデ選手はミドル級で、ゴロフキン選手や兄チャーロ選手もミドル級。

粒はミドル級に揃ってますが、敢えてベストコンディションのSミドルを圧倒的人気のカネロ選手の方から揃えるはずはありませんし、1R KO中のベルランガ選手やデビットベナビデス選手は若いので、どーも難しそうです。

 

ソーンダースについて

今回、トドメとなった右アッパーさえもらわなければ、接戦だったであろうソーンダース選手。 

ただ、7Rまでの公式採点を見ても、判定までいっていたとしても判定勝利は難しかったでしょう。

Sミドル級でカネロ選手を倒せるのはソーンダース選手だけだと思っておりましたが、カネロの壁は高かったということになりました。

 

今回の注目シーン

以前お伝えした、大きな右フェイントからの左アッパーです!笑

(その時の記事↓)

 

今回トドメの右アッパーが当たって追い詰めている時にも少し見せてくれましたね。 

(今回のそのシーン↓)

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(引用元:YouTubeのDAZNチャンネルより)

 

たぶんノってきた時に出すんだと思います。 

 

まとめ

カネロ選手の攻撃力は異常なので、より高いスピードとディフェンス力を持った選手の登場を待つしかないでしょう。

 

ちなみにですが、DAZNの画質、視聴環境がかなりよくなってました。

以下の動画でも確認してほしいのですが、試合後の映像なんか、バリバリ綺麗でした!

あと、ラウンド毎に試合をアーカイブできる機能とかもありがたいですね。

 

(引用元:YouTubeのDAZNチャンネルより)

 

視聴環境にかなり不満を持っていた5年前とは段違いです。

(その不満を持った試合はメイウェザーVSマクレガー↓)

 

 

 

 

 

 

以上。

 

 

やっぱ観客おるのって、いいですね!

UFCも観客動員してますし、海外の興行は観客入れての興行に復活していっています。

さて、日本はいつまでこの状況が続くでしょうか。(5/9時点でもコロナの陽性者数や死亡率は日本の方がまだ低いのに)

ま、基本海外の試合ばっかり注目してるから、ある意味問題なしか笑

 

 

ではでは