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観客おったら大興奮!独特の伸びる左フック!!/ボクシング感想(オスカル・バルデスVSミゲール・ベルチェルト)

 

 

 

オスカル・バルデス VS ミゲール・ベルチェルト

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(引用元:Miguel Berchelt and Oscar Valdez exchange punches during their fight... ニュース写真 - Getty Images)

 

 

○結果

・「バルデスKO勝利」10R2分59秒

・インディー採点(9Rまで)

 

(参考ページ↓)

・結果について

https://boxrec.com/en/event/823003/2600857

 

・公式採点について

Oscar Valdez vs. Miguel Berchelt - Official Scorecards - Boxing News

(1-3R全てにベルチェルトにつけている人がいる、、!)

 

・パンチデータについて

Oscar Valdez vs. Miguel Berchelt - CompuBox Punch Stats - Boxing News

(まあ、そうだろうな、というデータです)

 

 

注目のメキシカン対決は、見事、挑戦者のバルデス選手に軍配が上がりました!

階級を上げて挑戦したバルデス選手がSフェザー級王者になり、2階級を制覇しました。

番狂わせ、と言われていますが、僕は6:4でどちらかといえばベルチェルト選手優勢かなーぐらいに思っていたので、そこまで番狂わせには思っていません。

最後の仕留めっぷりは、ザ・ワンパンKO!って感じで、とても面白い試合でした。

 

試合を簡単に振り返り

向き合ったところ、ベルチェルト選手の方が一回り大きく見えました。

身長差は4㎝しかない(ベルチェルト170㎝、バルデス166㎝)のですが、元々の階級差(バルデスがフェザーから今回のSフェザーに階級上げて挑戦)や、リーチ差(ベルチェルト182㎝、バルデス168㎝)もあったからでしょう。

 

・1-3R

お互いに距離をとって冷静な展開で始まりました。

意外にも小さいバルデス選手のリード(左ジャブ)がよく当たります。

そこにバルデス選手独特の伸びる左フックもどんどん交えていきますが、さすがにそれは警戒されているのか、ブロックされます。

しかし、そのおかげか、ジャブが当たりまくり、ベルチェルト選手は前に出るもののなかなか中に入っていけない、ようやく入れて時々パンチを当てれても上手くディフェンスされてしまう、というのが3Rまで続きました。

大きいベルチェルト選手の方が中に入りたいという、少し不思議な展開。

ポイント的には、1Rはバルデス選手でしたが、2-3Rはバルデス選手のパンチが目立つもののベルチェルト選手の攻勢シーンもあり微妙。

ベルチェルト選手が優勢と言われていただけに、開始早々予想を裏切る展開で、これからどちらに転んでもおかしくないという、面白い序盤の試合内容でした。

 

・4R

面白い接戦になりそうだったところ、4R中盤に、突如明暗が分かれるシーンが訪れます。

バルデス選手のあの伸びる独特の左フックが、ベルチェルト選手のテンプルにヒットしたのです!

そして、足をグラつかせたベルチェルト選手。

チャンス!とばかりに、増して大きなパンチでラッシュを仕掛ける挑戦者バルデス選手!

そして、左アッパーを当ててからは左右フックをボコボコに当てて、ロープ側へ倒し、ダウンを奪いました!

かなりパンチをもらっていたので、大丈夫かなーと思いましたが、試合は続けられそうなベルチェルト選手。さすがのタフさです。

 

・5-9R

続く、5Rもまだ足に効いている様子のベルチェルト選手。

しかし、パンチには反応できており、自身もまだ倒せるパンチを放てる様子だったので、バルデス選手もラッシュを見せるわけではありませんでした。

それ以降の9Rまでは、バルデス選手がところどころに左フックを当て、序盤から当たっていたジャブでポイントを抑えるという展開。

特にジャブは、ベルチェルト選手が入り込むのを防ぐのに相変わらず効果的でした。

ロープ際でも、ボディワークでパンチをよけ、時々左フックを放っていました。

ただ、パンチが左右フックの顔面中心と単調に見えたので、アッパーやボディを混ぜるともっとダウンを奪えるんじゃないかとも思えました。実際、9Rはアッパーを当ててダウンを奪いましたからね。

 

一方、ベルチェルト選手は、パンチに慣れてきたのか、この流れを打開しようと多少もらっても強引にでも、前に出て追い詰めるシーンが少しずつ増え始めました。

7Rなんかは左ボディもバルデス選手に当てて、けっこう良い展開もあったので、もしかしたらもしかするかも!?という期待は捨てられない中盤でした。

 

・10R

決着は終盤に訪れました。

ベルチェルト選手が強引に攻めたところに、今回の最後の左フック!!!

もろにヒットし、一発KO!

試合が終わりました。

(そのシーンは↓)

(引用元:YouTubeのトップランクチャンネルより) 

 

試合後すぐベルチェルト選手は病院へ。

ベルチェルト選手の最後ですが、あの強引な攻めは間違っていなかったと思います。

元々あの追い方で勝ってきた得意な方法ですし、あの流れだと逆転ストップしか勝ち目はなかったからです。

むしろKOされても構わないから、勝つために攻める判断をしたその勇気にあっぱれ!と思います。まじで。

さすがメキシカン王者ですね。

 

見事勝利した新王者バルデス選手は、テクニカルな場面から派手な攻撃まで、魅力を存分に披露した自身の中でも最高の試合になったのではないでしょうか。

 

観客がいたら大盛り上がり間違いなしだった試合でしたね!

 

面白かったポイント

バルデス選手の体格をもろともしない距離の支配です。

一回り小さかったバルデス選手の方が、スピードとタイミングでジャブを抑え、それに伴い距離も制覇。加えて、同じ距離から伸びる左フックも放つので、相手からしたら大変です。

ベルチェルト選手も十分距離感ある選手ですが、それを上回るスピードとタイミングのジャブで、出鼻をくじき、接近での打ち合いには持ち込ませず、テクニックで試合を完成させました。

より高いレベルを身につければ、体格差は埋められる!

そんな私インディーのような小さい人間に希望を見せてくれるシーンが面白く思いました。(サラリーマンやとどこで使うんやって話ですが。笑)

 

また、パンチのヒット数が、ダウンがあったラウンドを除くと意外と拮抗していたのも興味深いです。

こうしてみると、印象的なパンチを当てたり、リングジェネラルシップを取ったりすることも、ポイント取得には欠かせないことが改めてわかりますね。

(引用元:Oscar Valdez vs. Miguel Berchelt - CompuBox Punch Stats - Boxing News

 

バルデス選手のボディパンチがマジで少なかったこともわかります。

 

残念なポイント

ボディ対決が見れなかったことです。

せっかくのメキシカン対決ということで、両選手とも上手いはずのボディが、ところどころでしか見れませんでした。

バルデス選手はもっと早く倒せたでしょうし、ベルチェルト選手は逆転できたかもしれません。

まあ、言うは易し行うは難し、ってやつですか笑。客観的にはそう思いましたということです。

 

もう1つは採点結果。

1-3Rにベルチェルト選手にポイントを与えている人が意外といました。

2,3Rはわかりますが、1Rはさすがにバルデス選手じゃないかと思いました。

(引用元:Oscar Valdez vs. Miguel Berchelt - Official Scorecards - Boxing News) 

 

 

バルデスについて

インディーはこの試合で一気にファンになりました!

これまではただの激闘型、左フックがすごい、ぐらいにしか思っていませんでしたが、非常にテクニカルな選手だということも判明したからです。

(インディーは基本的にテクニカルなボクサータイプが好きなのです!)

 

左フック、左ジャブのように、伸びる左を持っているだけでなく、距離感があり、タイミングが良いから、余計にそれが活きる。

ロープ際でのディフェンスも上手い。スピードもある。パンチにも華があり、一発もある。特に左フックは、カウンターでも攻める時でも脅威です。

惜しいのはボディが少ないぐらいです。あとは、おそらく意外とパンチをもらうので、ポイントを確実に抑えられるかわからない、といったところでしょうか。

カネロ選手と同じトレーナーのエディ・レイノソさんだからか、伸びる左パンチなんかカネロ選手と似たようなものを感じました。

 

今後はぜひ、もう一つ上のライト級で試合が見たいですね。

今大注目のライト級には、デービス選手、ガルシア選手、ロペス選手、などスター候補がいっぱいです。ロマチェンコ選手や日本期待の中谷選手もいます。

ここにバルデス選手が加わったとすると、、、最高な組み合わせが盛りだくさんになるじゃないですか!!

大変かもしれませんが、身長リーチが似たようなデービス選手やロペス選手もライト級ですし、何よりも体格差を埋められるパンチの伸び、スキルを兼ね備えているので、ぜひともお願いしたいですね!

バルデス選手のプロフォール↓

https://boxrec.com/en/proboxer/629933

 

ベルチェルトについて

激闘チャンピオンがとうとう敗れました。

しかし、最後の玉砕覚悟で前に出たところなんか、もう素晴らしさありませんね。間違っていない判断を実行できる勇気、私インディーを鼓舞させてくれました。

ありがとうございます!

おそらくこの試合の再戦はしばらく組まれないでしょうが、メキシカン魂で面白い試合がまだまだ見れるように楽しみにしたいです。

 

今回の注目シーン

レフェリー、ラッセル・モラさんの、最後の失神KO時のベルチェルト選手へのフォローです。

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(引用元:https://youtu.be/AkUCINYpVkM) 

 

おそらくとっさに出てしまった行動なのでしょうが、瞬間に出てしまうというのがすごいですね。

正式には良い行動だったのかどうかはわかりませんが、地面に頭を直接打ち付けるのは防ぎました。

レフェリー、ラッセルモラさんは、僕の勝手なイメージですが、選手のダメージをより最優的に考えてレフェリングしています。なので、良くも悪くも止めるのが早い印象です。

以下の記事に書いたように、早すぎるやろ!と思った時もありますが、今回のような貢献シーンもありますので、結局良いレフェリーなんだろうなーと思いました。(雑にまとめてすみません。。)

 

まとめ

メキシカンの好カードにハズレ無し!

バルデス選手はぜひライト級へ!

  

 

 

 

 

以上。

 

次の注目カードがなかなか組まれませんね。。

組まれるまで楽しみに待つとして、それまで動画の方もそろそろ次のを更新しようかな、と思う次第です。

 

 

ではでは。